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day after day & 武松昭男のphoto日記

風向き

存命中のオヤジは、シベリア抑留の経験を私たち子どもによく話してくれました。

オヤジは、いつも「風向き」を気にしていました。仕事中でも、街歩きでも、空を見上げては風を読んでいた姿がとても印象に残っています。

リサイクルなんて洒落た言葉がないころの廃棄物処理業は、キツイ・汚い・危険の3Kの代表みたいな扱いに、クサイが加わった4Kでしたから、音と臭いには敏感なのかと、こども心にそんなことを勝手に考えていた時期もありました。

でも、シベリヤ抑留や戦争のことを繰り返し聴いていくうちに、音と臭いの表現になると考え込んだり、言葉が止まってしまったり・・・戦時中の音と臭いについて、私たちに理解させ、イメージできる言葉を見つけることに困難を極めていました。

音も臭いも風に乗ってやってきます。それゆえ、風向きを気にしていたのかな、と。いまでは、そう思っています。

69回目の終戦の日、8月15日、横浜には南西の風7~8メートルの風が吹いていました。

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by AKIO_TAKE | 2014-08-15 22:20 | look/gaze