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day after day & 武松昭男のphoto日記

古着ファクトリーツアー 無事終了しました

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熱中症指数MAXの中、かんきょう文化祭 古着ファクトリーツアー&リメイクファッションショーの「古着ファクトリツアー」を無事終了。

私たちの着古した洋服は破れていても古くなっていても色々な利用方法のある資源物の優等生で、再利用方法は次の3つ。

1.古着として海外へ輸出、日本国内でも古着マーケットは根強い需要
まだ着られる洋服などは東南アジ各国へ輸出され、古着として売られる。この工場に搬入された古着は即座に湿っている衣服や汚れのひどいものは人の手で事前選別されて、さらにブラウス、Tシャツ、Gパン、ワンピース、カットーソー、下着類など、約200種(!!)以上に細かく再選別されていきます。ここでも最後は、先日のリサイクル施設ツアーで見た光景と同様に、人の手が欠かせません。衣服といっても、綿、ポリエステル、複合繊維など素材も数えたらきりがないほど多様です。きょうは猛暑日。。。暖められた空気の中での作業は本当に大変な作業。エアコンを配備しても小さなホコリでフィルターが詰まってしまいあまり役に立たないのだとか・・・

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2.ウエス(工業用清掃布)
使い込んだ綿の肌着は裁断されて機械の油などを拭き取る布として再生されます。新品の綿は、綿花の油が残存しているので吸収性に難がありますが、何度も洗われて使い込まれた綿は表面の繊維がほぐれ、バツグンの吸水性を発揮します。

3.半毛材料として再生
古着やウエスとして利用されないものは繊維をほぐして綿状にして、繊維素材として再利用されます。なので、破れていても穴が開いていてもOK。利用用途は、綿状のまま、ぬいぐるみのや座布団の中綿として利用する。フェルトにして吸音材、自動車の断熱材、カーペットの下敷きに利用する。糸をつむいで軍手やセーターをの材料として利用する。

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そして、古着リサイクルの大切な視点・・・
先程、まだ着られる洋服などは東南アジへ輸出される、と紹介しました。このことは、日本から送られてきた洋服等を東南アジアでは中古衣料として買ってくれているということ。但し、送り先の人たちが購入できる価格帯の商品でなければ意味がない。したがって、日本での選別作業にも必要以上のコストはかけられない。最新の機械を導入したとしても、人の手以上に、綿やポリエステルの割合や多様な素材を見分けることはできないし、判別できる機械はまだまだ高価なもの。コスト高を商品に転嫁してはリユース、リサイクルの意味をなさない。

また、東南アジアはきょうの日本のような高い気温の日が多く、そして続きます。一日に何度もシャワーを浴びるたびに着替えたいのは人として当たり前のこと。そうした気候風土の暮らし、新しい衣類を頻繁に購入することが難しい人々にとっては、品質も良く、安価で購入できる日本からの中古衣料は生活必需品。

その生活に必要不可欠な製品をつくるめために、人の手は欠かせない。風合い、硬さ、差材混合割合、メーカーの確認など、ここの工場で働く人の五感を必要とする方は何億人といるのです。

参加した中高生の皆さんにアンケートにも、具体的な古着のリデュース・リユース・リサイクルの話もさることながら、環境の視点を通じての世界の人々の暮らしを垣間見ることができた貴重なツアーでした、という感想が寄せられていました。

さて、本日の後半はファッションショーで披露する服づくりのための「洋服の調達」です。やっぱり、たのしいのでしょうね~・・・「もう、そろそろ帰るよー」の掛け声もなんのその(笑) みんなで12キログラムほどの衣料を購入しました。洋服づくりは8月11日に行うこととなり、本日は解散となりました。

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きょうは、このプログラムコーディネーターのリメイク作家KAIEさんも同行してくれました。KAIEさん、ありがとうございました。

という訳で・・・to be continued

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by AKIO_TAKE | 2016-08-05 22:42 | かんきょうデザインプロジェクト