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day after day & 武松昭男のphoto日記

ごみを運ぶ、処理するという仕事 1

現在の廃棄物やリサイクルに関連する法律が制定されたのは、まだ日本の人口が約43,840,000人だった1900年。法律が制定されるということは、「ごみ」によって、社会や生活を脅かす不具合が顕著になり、その不具合が起きないように或いは生活に与える悪影響を極力小さくする事象が1800年代後半までに積み重なってきたということ。

江戸時代はリサイクルの優等生、なんて評されることもあるように近世の江戸では生活から出るありとあらる「ごみ(不要物)」を回収し、今でいうリユースやリサイクルを徹底していました。しかし、生ごみだけは捨てざるを得ず、当時は空き地や川などに捨てられていたようですが、江戸は水路で発達した街なので「ごみ」の投棄は水上交通の妨げになったり、点在して無造作に捨てられることで街は様々な機能を損なうようになっていきます。

そんな状況に生ごみの無造作に捨てないようにとお触書を出したりしましたが、あまり効果は上がらず。そこで1655年に、ごみは川に捨てないで永代浦(現在の江東区富岡八幡宮あたり)にもっていくよう新たなお触書が出されたそうです。
このことによって、今まで手近なところに捨てていたごみを遠くまで捨てに行かなければならなくなったので、必然的に現在の「ごみ」収集、運搬という仕事が誕生しました。当時、このごみを運ぶ手段は舟・・長屋の裏にごみを溜めておき、そこから町ごとのごみ留場に一旦運び、そこから舟に積んで運び出していました。
ごみを市街地へ運び出すために、ごみを集めて、溜めて、運ぶという行程は江戸初期から中期にかけて行われていたのですね。

つづく



by AKIO_TAKE | 2017-10-05 10:32 | 環境