2013年 10月 29日 ( 1 )

現状の罠

昨晩、メニュー表記と異なる食材を使っていた老舗ホテルの社長が引責辞任しました。
また、若干ケースが異なりますが、クール便で依頼したにもかかわらず、中継地点の営業所で冷蔵・冷凍保管されず、しばらく荷物が常温下で放置されていたとされるニュースも流れていました。

顧客や社会に対して謝意を示さなければならない状況に至る原因は、それこそ企業の数だけあるのかもしれません。この老舗ホテルの場合、食材の安定供給の困難さと、業界を取り巻く厳しさがあるにしても、7年前(※)から常態化していたという観点から見れば、誰もが触れたくない化膿した古傷を意図的に隠していたと疑われても致し方ない対応だったと思います。

この7年間に、つよい倫理観をもって仕事に取り組み、勇気と熱意をもって現状に異議を唱えられた人々もいらっしゃったはずです。ただ、この7年間の間、つよい倫理観を持ち続けようにも、自分では現状を変えられないという、あきらめにいつしか変わっていってしまったのかもしれません。

「このままの状態にしておく」・・・現状維持という安全装置の罠に慣れてしまったのでしょうか。
そして、この慣れはなにも大手の企業ばかりとは限りません。街場の企業や商店でも経営陣と現場の距離があり、改善の余地があるにもかかわらず、議論の場を設けず、淡々と沈黙の時間を流すといった現象が見受けられます。

食材については定義そのものがあいまいという問題もあります。
しかし、いずれにしても時間をかけてゆっくりと苦しんでいく・・・・・
自ら、そうした職場環境をわざわざつくりだすことだけは絶対に回避しなければなりません。
なんのために働いているのかわからなくなってしまいます。まさに百害あって一利なし。

現状維持は衰退とおなじ、5年前に他界したオヤジの口癖のひとつを思い出しながら、自身の仕事ぶりも改めてチェックし、現状の罠に陥らないようにしなければと意をつよくしています。

(※)これまでの報道の年数を参考

10月最終週になって空気がだいぶ変わりました・・・そんな訳で、本文とは関係ありませんが、秋の深まりを感じる1枚を選びました。
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by AKIO_TAKE | 2013-10-29 06:15 | look/gaze