2018年 02月 02日 ( 1 )

関心の距離を延伸する 3

廃棄物の発生を抑え、発生した廃棄物は選別や焼却等の行程を経て、適正な処理をすることで私たちの生活環境を安全にすることを目的とした「廃棄物処理法(以下、廃掃法)」の第二条のニで、国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適正に処理しなければならないと明記されています。廃棄物は国内処理が原則である、ということですね。関心の距離を延伸する1に記載した有価物は廃棄物に該当しないので、国内処理の他に海外へ輸出し、現地で有用物と無用物に選別し、有用物は再生資源原料として取引され、無用物はごみとして処理をされます。

話は転じて、
1980年代に多発した有害廃棄物の越境移動をめぐる事件を契機に国連環境計画(UNEP)が中心となって、有害廃棄物の汚染防止を目的とする国際ルール「バーゼル条約(正式名称:有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約)が1989年に条約として採択されました。有害廃棄物の輸出について許可、事前審査の制度を導入し、不適正な輸出入が行われた場合には政府に引き取り義務が課せられ、1992年に発効されました。これに伴い日本ではバーゼル条約の国内対応法である「特定有害廃棄物の輸出入等の規制に関する法律」を1993年に施行しています。

さて、2017年6月に我が国の廃掃法が改正されました。①不適正事案対応②雑品スクラップ対策③親子会社の特例、の3つが大き改正とされ、中でも、鉄・非鉄金属・家電・OA機器・プラスチック等が混ざった「雑品スクラップ」に注目が集まっています。雑品スクラップには、家電リサイクル法の対象となる特定家電4品目(エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、テレビ[ブラウン管・液晶・プラズマ])や銅・アルミ・鉄・ステンレス・真鍮なとの様々な素材が含まれ、銅や真鍮、アルミは貴重な金属資源です。この金属資源は経済的価値のある有価物として取引され、廃棄物には該当しないものの、かつて公害を引き起こした有害物質が含まれているものも少なくありません。かつ、廃掃法・バーゼル法ともに規制対象外と判断されるケースがありました。つまり、有害・リスク等はあるが価値のあるものは廃掃法では取り扱わない・・

一目しただけでは廃棄物なのか有価物なのか判断がつかないもの、(繰り返しになりますが)有害・リスクがありそうだけど、そして、後々環境汚染を引き起こす可能性を否定できないものだけど・・と曖昧にしか取り扱えないものがバーゼル条約の発効後も有価物として越境移動してしまっている。
そうしたグレーゾーンを明確にするため、新たに法第17条の2が規定されました。

続く・・・


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by AKIO_TAKE | 2018-02-02 14:47 | 環境