カテゴリ:環境( 99 )

関心の距離を延伸する 4

越境移動すること、そのこと自体が問題を引き起こすわけではありません。豊かな日本の食卓があるのも海外で生産された食材が日々輸入されているからこそです。国内の食料消費が国産でどの程度賄えているかを示す指標「食料自給率(カロリーベース」)は38%(平成28年度/農水省発表)と半分以上は海外でつくられている食材を輸入しているのが日本の現状です。廃棄物と食を並べて論じるな!!とお叱りの声も聞こえてきそうですが、いまや物流は地球規模で動いている訳で、越境移動そのものは現在の暮らしを支えるには、もはや不可欠です。

さて、新たに法第17条の2が規定されましたが、まず不適切な保管や取り扱いによる日本国内の環境汚染の防止と改善、災害発生をなくすこと。そして特にアジア方面に輸出される雑品スクラップの選別作業や廃棄処理を担当する現地の方の健康被害をなくすこと。法が求める目的の他に、私はこの2点が雑品スクラップの取扱いを規制する大切な視点だと考えています。

廃棄物だって選別して再生資源物として生まれかわれば立派な原材料です。そもそも、リサイクルというのは不用となった物を素材ごとに選別して再生原料にする為に行う作業のことを指しています。廃棄物処理や再生資源事業者は正式な手続きをして有価物として有効利用できるように努め、有限な地球資源をなんども繰り返し使えるように取り組んでいます。しかし、残念ながら廃掃法やバーゼル条約を逃れるために、雑品スクラップをすべて有価物と主張し、環境対策を行なわずに破砕や破壊をすることで大気中や土壌への環境汚染を引き起こしてしまう事業所もあります。そうした事業所に対する指導、改善を行い、輸出先の国にも迷惑をかけないようにしましょうというのが今回の雑品スクラップの規制の意義だと思うのです。

現在76億人の人口は2050年には98億人に到達すると国連は予測しています。冒頭にもあるように日本の豊かな食は海外からの輸入に頼らざるを得ません。食料生産地と再生資源物として有効利用できる工場は異なる国であっても、食材生産国の人口が増えれば食材の輸出抑制もするでしょうし、異常気象が生産国を襲えば輸入食材の値段も上がり、欲しいものが入手しづらくなることも考えられます。

灯台下暗しにならないようにすることが、まず第一。同時に、関心の範囲を拡げてくことで身近な当たり前のことが、じつは急ぎの改善を迫られていることに気づくかもしれません。人は気づいた範囲で最善を尽くしている、という言葉があるように「気づき」があれば様々な社会問題を解決することができるはずです。法律は時代と共に更新されていきます。私たちの日々の何気ない行動が、世界の人々にどんな影響を与えているのか・・・法律が更新されるときなどは、そうしたことを今一度確認でき、関心の距離を延伸するにはとても良い機会です。会ったこともない人々だけど、輸出先の国のことを考えて行動していれば相手もきっと感謝してくれるはず。そう思って日々を過ごしたいものです。なにこども「お互い様です」。

関心の距離を延伸するは、これでおしまい。

a0259130_15310236.jpg


[PR]
by AKIO_TAKE | 2018-02-03 15:31 | 環境

関心の距離を延伸する 3

廃棄物の発生を抑え、発生した廃棄物は選別や焼却等の行程を経て、適正な処理をすることで私たちの生活環境を安全にすることを目的とした「廃棄物処理法(以下、廃掃法)」の第二条のニで、国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適正に処理しなければならないと明記されています。廃棄物は国内処理が原則である、ということですね。関心の距離を延伸する1に記載した有価物は廃棄物に該当しないので、国内処理の他に海外へ輸出し、現地で有用物と無用物に選別し、有用物は再生資源原料として取引され、無用物はごみとして処理をされます。

話は転じて、
1980年代に多発した有害廃棄物の越境移動をめぐる事件を契機に国連環境計画(UNEP)が中心となって、有害廃棄物の汚染防止を目的とする国際ルール「バーゼル条約(正式名称:有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約)が1989年に条約として採択されました。有害廃棄物の輸出について許可、事前審査の制度を導入し、不適正な輸出入が行われた場合には政府に引き取り義務が課せられ、1992年に発効されました。これに伴い日本ではバーゼル条約の国内対応法である「特定有害廃棄物の輸出入等の規制に関する法律」を1993年に施行しています。

さて、2017年6月に我が国の廃掃法が改正されました。①不適正事案対応②雑品スクラップ対策③親子会社の特例、の3つが大き改正とされ、中でも、鉄・非鉄金属・家電・OA機器・プラスチック等が混ざった「雑品スクラップ」に注目が集まっています。雑品スクラップには、家電リサイクル法の対象となる特定家電4品目(エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、テレビ[ブラウン管・液晶・プラズマ])や銅・アルミ・鉄・ステンレス・真鍮なとの様々な素材が含まれ、銅や真鍮、アルミは貴重な金属資源です。この金属資源は経済的価値のある有価物として取引され、廃棄物には該当しないものの、かつて公害を引き起こした有害物質が含まれているものも少なくありません。かつ、廃掃法・バーゼル法ともに規制対象外と判断されるケースがありました。つまり、有害・リスク等はあるが価値のあるものは廃掃法では取り扱わない・・

一目しただけでは廃棄物なのか有価物なのか判断がつかないもの、(繰り返しになりますが)有害・リスクがありそうだけど、そして、後々環境汚染を引き起こす可能性を否定できないものだけど・・と曖昧にしか取り扱えないものがバーゼル条約の発効後も有価物として越境移動してしまっている。
そうしたグレーゾーンを明確にするため、新たに法第17条の2が規定されました。

続く・・・


a0259130_14473862.jpg


[PR]
by AKIO_TAKE | 2018-02-02 14:47 | 環境

関心の距離を延伸する 2

環境保護や大切な資源を繰り返し使う等の観点から廃棄物の分別や排出量を減らす社会生活が形成される過程に在ることはとても良いことです。他方、その過程にあっても廃棄物は毎日出ますし、処理しなければなりません。

とても簡単にまとめてしまいますが、廃棄物処理業者のミッションは廃棄物を安全に運び、処理することです。ただ、廃棄物は雑多な物のかたまり、とも言えます。そのかたまりの中には、もしかしたら処理の方法の間違えてしまうと重大な事故を招いてしまうリスクが潜んでいるかもしれません。そのかたまりが、どのような成分でつくられているかが分からない、ということもあります。廃棄物処理業者は安全に適正に処理することをミッションとしていますが、そもそも、目前に在る廃棄物はどのような成分でつくられているのか、もしかしたら生産工程で危険物に指定されている薬剤などが使われていることに気がつかないことも考えられます。故に、廃棄物処理業者は生産工程や原材料、添加剤などの学びが必要ですし、そうした努力を欠かさず、安全に処理することをミッションとする廃棄物処理業者が優良事業者であるとされることが望ましいです。

廃棄物となる前の、それらのものは暮らしの中や社会資本の有用物として使われてきたものばかりですが、分別・選別もされずに不要物である廃棄物と化した途端に、じつはとっても危険なものに変わってしまう、なんてこともあり得ます。また、日々多量に発生する廃棄物をその日のうちに全量処理することは不可能なので、一時的に廃棄物を保管するスペースが必要となり、保管された廃棄物は再生資源物として生まれ変わる或いは適正に処理されるまで待つことになります。

この保管されている間に、年に数回程度、日本各地から火災の報告が上がってきます。時々、「廃棄物処分場が燃えています!!」なんていうニュースを見たことがあると思います。火災原因が明確に判明できる場合もあれば、油や乾電池、燃えやすい素材、発熱を促進する金属などが雑多に混ざっていて自然発火として原因を処理することもあります。
現実的に社会の存在するすべてのものが、どんな成分でつくられて商品として機能するしているかを把握、理解することは困難の極みです。それでも、わからないこと・知らないことを、わかるように・知るという態度で挑むことが廃棄物処理の質の向上には欠かせません。

追記 中高生に参加してもらっている「かんきょう文化祭 /(一社)かんきょうデザインプロジェクト主催」も、素材選択からものづくりのプロセスを加味した環境学習を展開しています。

続く・・・


a0259130_10385002.jpg

[PR]
by AKIO_TAKE | 2018-01-31 10:39 | 環境

関心の距離を延伸する 1

廃棄物の発生を抑え、発生した廃棄物は選別や焼却等の行程を経て、適正な処理をすることで私たちの生活環境を安全にすることを目的とした「廃棄物処理法(以下、廃掃法)」。不法な投棄や処理がされたり、適正・安全に処理するための事前処理をせず、ぞんざいな取り扱いが環境汚染を引き起こし、社会問題化することが後を絶ちません。安全な生活環境を守るために法律を改正し、適正な処理を促すものの現実は廃掃法の目的に辿りつかないのが実情です。

廃掃法で「廃棄物」と規定されるのは、無料での引き渡し、又は、不要となった固形状又は液状のごみを廃棄物処理業者に処理する費用を支払って処理をしてもらうもの、となります。したがって、例えば見た目は廃棄物のようでも銅線は有料で取引されるために「廃棄物」とはならず、再生資源物という商品として価値(※)があるので廃掃法の適用を受ける必要がありません。さらに、前述の廃棄物処理業者とは廃掃法によって廃棄物の収集や運搬、処理をしてもいですよ、という許可をうけた事業者を指します。つまり、銅線のように有料で取引されている有価物を運んだり、処理することに廃掃法の適用は必要ないので、許可業者にならなくても良いのです。(※)この状態を「有価物」と表します。

続く…


[PR]
by AKIO_TAKE | 2018-01-30 14:55 | 環境

分別不要

以前、古紙からエタノールを生産して再利用する技術の基礎研究につて紹介しましたが、こちらはもっと規模の大きいエタノール化技術ですね。
燃えるごみの分別をせず、微生物を利用してごみの雑多な組成を単一化する技術、テストプラントの見学をしてみたいな。

ごみをエタノールに変換 ⇒ 積水化学プレスリリース
[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-12-08 22:46 | 環境

解放

本日の神奈川新聞朝刊社会面に、ごみ集積所廃止実験1カ月の見出し。

横浜中華街内の山下町公園前のごみ集積所廃止実験がスタートして1ケ月後の様子を知らせる紙面です。この集積所に捨てても良いごみは家庭ごみが対象となっているのですが、店舗などから排出する事業系ごみの不法投棄や家庭ごみも分別の不徹底や排出日が守られず、万年ごみ置き場状態で悪化する景観改善とルール順守周知徹底の要望が、幾度となく地域から行政にだされていた場所です。

a0259130_13321687.jpg

11月6日から、この集積場所を撤去して、複数の代替場所に分散させる社会実験を来年3月まで行っています。集積所にプランターを置き、花を植えて、当初2週間は市の職員の方には現場に常駐して頂き、違反者に注意をしてもらいました(寒い中、ありがとうございました)。11/6以降、新聞やテレビで取り上げられたことが功を奏しているのか、今のところ大きな混乱や不法投棄もない状態です。この集積所は中華街の中でも人通りの多い関帝廟通りにあり、綺麗に保たれていることは大いに喜ばしいことです。

他方で、この集積所に不法に或いは分別ルール・排出日を守らず捨てていた人は、ちかくの集積所に捨てるか、店舗であれば事業系ごみとして廃棄物処理会社契約をしなければなりません。写真は掲載しませんが、本日も周辺の家庭ごみ置き場には不法にごみが捨て置かれています。水曜日の今日、この周辺の家庭ごみ置き場は「ごみ、資源物ともに出せない日」なので、本来、家庭ごみ置き場にはなにもおかれていない状態が正しい。これからは、そうした事も点検対象にもしていかなくてはなりません。

前置きが長くなってしまいましたが、さて本題。
なにより嬉しいのはごみ集積所廃止実験がはじまったことで、年末年始のごみ置き場状況のチェックをしなくてよい事!!

2010年ー11年の年末年始から7年続けていた、毎年12月30・31日・1月1日・2日・3日の5日間、朝と夕方に横浜中華街内の家庭ごみ置き場を廻り、状況を写真におさめ、報告書を作成し提出する業務・・・家族と共に初日の出を眺めた後、中華街に来て家庭ごみ置き場を記録し、情報を整理する。

この作業がなくなりま~す!! やっと解放されまーす。

そんな訳で、年末年始は「なにしよう!」と絶賛思案中。まぁ実際は頭抱えて今年一年どうやって乗り切ろうと、そんな姿をイメージしてしまうほど色々とありな状況が本当のところですが(苦笑) でも、5日間のはりつき作業から解放されることは素直にうれしい。

ただ、誰かに依頼された業務じゃないけれど・・笑 でも、いい勉強にはなりました。年末年始5日間の作業はやめますが、引き続き、街の状態を自分なりに見守り続けることは怠らないようにしたいと思います。

[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-12-06 13:57 | 環境
1年以上農作物を栽培せず、数年の間に耕作する意思のない田畑や果樹園を耕作放棄地と言います。食料自給率アップが日本の積年の課題であるにもかかわらず、農耕面積は減少の一途を辿っています。高齢化と後継者不足も背景の一つとされるこの問題を調べていて、そういえば耕作放棄地の再生利用として太陽光発電設備の設置が進んでいたなぁということ、総務省が太陽光発電設備の廃棄に関する調査を行った結果、経産省と環境省に対して勧告を行っていたことを思い出しました。

a0259130_22182027.jpg


平成24年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度がはじまってから、太陽光パネルの導入が一気に拡大しました。住宅の屋根にも太陽光を発電するバネルが設置される風景を見かけることが多くなるとともに、広い場所を必要とする売電の投資目的や地域発電の設置場所として耕作放棄地などはまさにうってつけの場所となりました。太陽光発電は環境にやさしい再生エネルギーですが、その恩恵にあずかるにはパネル設備が必要だし、設備である以上、耐用年数や不慮の故障や災害による損壊も考慮しておかなければなりません。

事実、災害により損壊したパネルが放置され、太陽光を吸収して発生する感電事故の不安は完全には解決されておらず、そしてパネルには鉛、セレン等の物質が使用されているものもあり、その取扱いについて地方自治体担当者や事業者、設置者に充分な情報がもたらされているとはいえないとする調査結果があります。2030年代の半ばから使用済みパネルの排出量が急激に増えることが予想されています。それまでに有害物質の使用減量や環境負荷が小さい物質の採用、リサイクルしやすいような素材開発、解体技術が地道に開発されていくと思います。しかし、環境にやさしいの謳い文句の先ある、パネルの適正廃棄、処理を怠ってしまったら、なんのための「環境にやさしい」なのか・・それこそ本末転倒になってしまいます。現在の処理技術にわずかな改善が加われば充分に適正処理できると期待されていますから、臆さず積極的にパネル素材の使用物質の公開をしていただければ真に環境にやさしい再生エネルギーとなるのではないでしょうか。

原発の使用済み核燃料の適正処理が見いだせない今、せめて現行技術の更新で対応できることに向き合うのが、いまを生きる人々の役割ではないかと思います。太陽光パネルのパンフレットスペースの半分を廃棄に関するページに割り当てることを義務付けても良いのでは・・(現実的ではありませんが・・)。太陽光パネルの設置目的はいったい何のためなのか・・今一度、冷静に考えてみても良いのでは、と思います。これまで廃棄処分する側にいた者として、そして再生可能エネルギーの普及を期待している者として。


[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-11-25 23:24 | 環境

おいしいと演出

ガラスびんとびんに触れ合いながら働く地元の看板娘「びんむすめ」を通して、"びんのビジンなところを知ってもらう"をテーマに展開している「びんむすめプロジェクト」に行ってきました。2012年から日本ガラスびん協会が行なっています。今年は、表参道のcafe hanamiを期間限定でびんむすめギャラリーカフェに仕立て、フード・ドリンク・デザートのコラボ商品の提供とびんむすめが働く会社のびんを、おいしさとたのしみ方の提案を3枚の写真で表現しています。

ランチにあわせて横浜を10時30分頃出発。明治神宮前駅から表参道をゆっくりと歩いていくと、「ここですよ~」とびんのオブジェがお出迎えです。

a0259130_18314402.jpg

オーダーは、秋野菜とハイカカオ入り自家製ジャーカレー、宮城県産の柿のピューレ入り万葉あまざけとコラボ商品じゃないけれどトルコ風サバサンド笑・・万葉あまざけは、おいしかったですねぇ。上層の白いあまざけと豆乳をさきに頂き、後はピューレと混ぜてコクととろみが加わって秋の香り満載のドリンクで、からだにもやさしい。

a0259130_18432371.jpg


魅せる容器としてガラスジャーで提供されるサラダやデザートも根強い人気があるようですね。カレー、ライス、カレー、ドライカレーの層にするのも手間かかりそうなんて思いながら、おいしくいただきました。
横浜のびん商さんのお手伝いをしているので、横浜でもなにか展開したいなぁーと勉強兼ねて行ってみましたが、やはり「おいしい」と「演出」は何度も試行錯誤したのだろうなあーと、とても良い学びを得られることかできた1日でした。クリアすることは沢山ありそうだけど、未知を具体化させる緊張感がまたひとつ生まれました。

a0259130_18594605.jpg




[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-11-05 18:57 | 環境
「ごみを集めて運んで処理をする」という原型が出来ても、ごみが不法に投棄されてしまうことは相変わらずのようだったようです。なんだか、何時の世も同じって感じですね笑

不法な投棄を少なくするには監視という手段を用いれば解決に至ることが可能ですが、江戸から明治にかけては日本以外も人口が増加しており、世界の街ではごみの中でも「し尿」処理に頭を悩ませていました。日本では「し尿」を肥料にしたり、江戸時代には農家が有価で買い取って汲み取っていたので、さほど「し尿」の処理で困ったことはないのです。そういう意味においては中世、近世の日本はごみの処理が市民生活に大打撃を与えるというほどのものではなかったのでしょう。ただ、明治に入ると伝染病がたびたび流行するようになり、下水やトイレなどの清掃も実施されたそうですが、人口の増加に伴い、江戸時代のやり方では到底間に合わず、1900年(明治33年)に公衆衛生を目的として汚物掃除法がつくられました。

汚物掃除法はごみの収集・処理を市町村の義務として位置づけ、ごみ処理業者を行政の管理下においてごみ行政の仕組みの基礎をつくりました。このときのごみ処理は公衆衛生が目的なので「なるべく焼却すべき」という方針でした。2017年になっても世界で日本が一番焼却炉が多い国となっているのは、この焼却すべしという方針の名残なのです。

a0259130_15441382.jpg



[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-10-07 15:44 | 環境
現在の廃棄物やリサイクルに関連する法律が制定されたのは、まだ日本の人口が約43,840,000人だった1900年。法律が制定されるということは、「ごみ」によって、社会や生活を脅かす不具合が顕著になり、その不具合が起きないように或いは生活に与える悪影響を極力小さくする事象が1800年代後半までに積み重なってきたということ。

江戸時代はリサイクルの優等生、なんて評されることもあるように近世の江戸では生活から出るありとあらる「ごみ(不要物)」を回収し、今でいうリユースやリサイクルを徹底していました。しかし、生ごみだけは捨てざるを得ず、当時は空き地や川などに捨てられていたようですが、江戸は水路で発達した街なので「ごみ」の投棄は水上交通の妨げになったり、点在して無造作に捨てられることで街は様々な機能を損なうようになっていきます。

そんな状況に生ごみの無造作に捨てないようにとお触書を出したりしましたが、あまり効果は上がらず。そこで1655年に、ごみは川に捨てないで永代浦(現在の江東区富岡八幡宮あたり)にもっていくよう新たなお触書が出されたそうです。
このことによって、今まで手近なところに捨てていたごみを遠くまで捨てに行かなければならなくなったので、必然的に現在の「ごみ」収集、運搬という仕事が誕生しました。当時、このごみを運ぶ手段は舟・・長屋の裏にごみを溜めておき、そこから町ごとのごみ留場に一旦運び、そこから舟に積んで運び出していました。
ごみを市街地へ運び出すために、ごみを集めて、溜めて、運ぶという行程は江戸初期から中期にかけて行われていたのですね。

つづく



[PR]
by AKIO_TAKE | 2017-10-05 10:32 | 環境