カテゴリ:防災( 82 )

想定の問いを立てる

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8時の受付開始から17時まで、消防団の指揮者として各種災害発生時における分断の管理運営及び効果的な現場活動の在り方を深く理解することを目的とした研修に参加してきました。今日は組織制度、安全管理、横浜市の防災計画、災害指示事項の基本確認と大規模災害を想定し無線を使っての図上訓練、そして災害現場事例の映像を見ながら、身を守るのに大事な意識や消防団として横浜市民の財産を守るということについて等のプログラムです。組織制度や安全管理などはこれまでにも受講したプログラムですが、改めて基礎の確認もできまたし、情報の更新や挿入がされており充実した1日となりました。応用の質を良くするには基礎は欠かせません。このようなプログラムは防災だけでなくビジネスプログラムにも通ずるところがありますから、ひとつの話題提供でも防災とビジネスの2系統で考えますから、脳も喜んでいるようでした笑


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無線を使った図上訓練は、横浜市内から集まった消防団をランダムにチーム分けし、はじめて顔を合わせる人たちが本部からの指令に対応、さらに現場へ消火、救助、避難のいずれかを指令する、というものでした。いざ災害が発生してからさほど時間の経過をみない状況設定は、ある意味、実際に近いものと言えます。平成27年度と少し前のデータですが次のような被害想定をしています。特装車を除く横浜市のポンプ車は約150台(※)、震度5強~7の元禄型関東地震が発生した場合、横浜市内の炎上出火は370件、という被害想定をしています。消防車が足りないよー・・同時多発的な発生数字ではないとしても、地域の消防団(企業消防団含め)が初期消火や延焼を防ぐ役割を担う事になりそうです。
(※)ヘリコプタ―、消防艇、救急車、特殊車両などを入れると約600台

また今日の現場事故事例スライドは現場そのものを映し出し(勿論、お顔はわからないように)、災害救援による惨事ストレス対策についても説明がありました。欲を言えば、消防団として伝える情報と地域のみなさんが知りたがっている情報のギャップを感じたりすることもあるので、そうしたギャップを縮めていく工夫や防災備蓄品の廃棄等の議題もあってしかるべきだとは思いましたが、まずは自身の機材の取扱い技術を高めたり、知識を増やすことで色々な想定の問いが立てられるようにしなければと思いました。


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by AKIO_TAKE | 2018-01-21 21:58 | 防災

対策の本質とは

肺がんや中皮腫等の健康被害をもたらす繊維状の鉱物、アスベスト。
アスベストは極めて細かな繊維で、熱・摩擦・酸やアルカリに強く、丈夫で変化しにくい特性を持っていることから建材として重宝された物質です。

当ブックレットは2011年1月7日の発刊で、神戸・淡路大震災で倒壊した建物の解体・除去について、安全対策の不備や震災時のアスベスト対策に対する改善提言などが示されています。被災地の神戸市は、戦後の都市経営を象徴する模範市として評価されていました。その地で発生した災害であったことから被害の社会的特徴、救援対策、復興対策について国内のみならず海外からも注目を浴び、また、のちの災害対策に留まらず、都市政策、環境政策、産業政策にも多大な教訓を残しました。

アスベストの有害性そのものは1960年にじん肺法が制定されており、かなり以前から人体にとって有害な物質として認定していましたが、法的措置はとったものの、いくつかの重大な欠陥が当初から指摘されており、1995年の阪神・淡路大震災(1995年)や2005年に社会問題となったクポタショックの事件などをうけてアスベスト新法が整備されています。

人体への危険性が早くから認識されていることもあり、現在日本では原則、使用・製造が禁止されています。ただ、日本石綿(アスベスト)協会によれば2011年時点で建材にストック(蓄積)されたアスベストは約500万トンと推定しており、解体によるアスベスト除去ピークは2020年頃と予測をしています。そして、アスベストによる健康被害は、暴露後10年以上経過してから徐々に現れてくるのですが、どの疾患も20年から30年以降になって発症する例が多いとされ、また中皮腫の潜伏期間は平均40年とも言われています。故に2035年頃に、アスベスト撤去時に適切な飛散防止をしていない現場などで従事した方たちの健康について注視する必要があると言われています。

このブックレットで印象に残ったところは、スクリーニング調査をしても、その人を治療する方法が無ければ、政治的にも倫理的にも大きな問題になるということ。健康被害の疑いが生じると、健康な人も含めて疾患に関する発症者や発症が予測される人を選別する医学的手法のスクリーニングとモニタリングとを併せて、なぜそのような現象が起きたのかを明らかにしようと試みます。当ブックレットにはニューヨークのワールド・トレード・センター・タワーがテロにより倒壊した後の復旧・復興の作業に従事した約27000人のスクリーニングを実施した医科大学医師の調査報告の概要も掲載されています。その中で調査に協力した方の「これは疫学調査ではない。学術論文を助け、昇進を支援するつもりはない。研究材料にはなりたくない。誰が病気かを発見し、治療する適切な方法を見出してほしい」の言葉は、深く胸に刻まなければと思いました。

ややもするとデータの数字ばかりに気を取られ「(数字を見て)なるほど、だからこうなるのね」のレベルで納得してしまい、数字が形成されるプロセスや背景を考えずに結論を下してしまう場合があります。これから益々社会のSNS化は進むし、AI時代もすぐそこと言われているだけに、そんなモタモタしていたら何も決まらんよ!とデータを見て即判断がスタンダードになります。ただ、それでも人間が心で感じたことやデータを提供するまでにどんな経験をされてきたのかを把握することが予防や今後の対策の本質をより確かなものにしてくれるはすです。


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by AKIO_TAKE | 2018-01-04 18:26 | 防災

救急出場

今日から師走、この時期は救急出場が多くなる頃ですね。
けさ、ツイッターで話題になっていた「病状より救急隊に知らせること」・・119番へ電話したときは病状、症状から伝えるのではなく「住所」をまず伝えること。確かに、どこにいるのか分からないければ救急車も駆けつけようがないですよね。

横浜消防にも問い合わせてみたところ、受電したら「火事ですか? 救急ですか?」と聞いた後、「場所は?」と問うので、消防署の質問に応えていただければ大丈夫です、とのことでした。
そろそろ、呼ぶ方だけではなく救急車を呼んでもらうお年頃に差し掛かっているので、気になった話題笑 もし、自宅とか運転中とかに自分で救急車を呼ぶことも充分考えられますから、そんなケースの場合はどうしたらいいのか。このあたりもシッカリと自己防衛しなければなりません。

「そりゃ、そうだろ」とみなさん知っていると思いますが、救急出場が多い頃なので、小ネタとして。

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by AKIO_TAKE | 2017-12-01 14:30 | 防災

安全、安心を謳うならば

時々、このブログでも紹介している横浜中華街コンシェルジュ。
2011年3月11日の地震発生直後、東京ディズニーランドではキャスト(従業員)のみなさんが「大丈夫です、この建物は壊れません」「みなさん、落ち着いてください」「低い姿勢をとってください」とお客様に呼びかけていたそうです。レストランのテーブルクロスを寒さ避けに配布したり、「小学生だけで来ている方、いますか?」と修学旅行生の小学生を集めている様子もあったようです。

あのとき、横浜中華街はお客様にどう対応していたのだろうか。
横浜中華街は300以上となる店舗、事業所の集まる区域、一方ディズニーランドは敷地は広いが一つの企業が運営している。一つの企業が運営し、かつ、限られた区域だから緊急時の対応が可能だったか。この違いがイザッ災害発生の時にお客様の安全を守ることにも違いが生じていくのだろうか。

コンシェルジュの仕事は、自分の関心があること以外にも積極的に目を向けることが重要だと考えています。視点を多く持つこと、関心ごとを湧き立たせること・・その意識が「おもてなし」を深く、丁寧なものに仕上げていきます。中華街コンシェルジュにも防災は顧客サービスを高める教材のひとつです。

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by AKIO_TAKE | 2017-11-20 14:53 | 防災

備蓄品の入れ替え

災害用伝言ダイヤルの使い方が書かれている災害用ボトルウォーターの保存期間が過ぎたので、浴槽を除菌するための水として再利用。缶は、言わずもがな。


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by AKIO_TAKE | 2017-11-19 06:58 | 防災

あれもこれもではなく

自然災害後の弁護士に対する相談件数は、都市部では工作物や倒木による損壊、不動産賃貸借が多く、内陸部や山間部では遺言・相続や震災関連法令という項目が多いそうです。地域によって災害後の生活を立ち上げていくプロセスに必要とするニーズが異なってくるという事実は、自分の地域ではどんなことに備えておけばよいかを考える一つの指標となります。ニーズが異なる、それ当たり前だよねと反論したくなりそうですが冷静になって考えてみると防災への備えは意外と漫然としたものになっていることに気づきます。これまで日本各地で発生した自然災害の中から、自分の住まう地域にちかい被災地を探し、生活や事業再建のプロセスでどのようなことがあったのかを学んでみましょう。

新潟県中越地震以降は原発の心配もしなければならなくなりましたが、自分が活動不能になっても家族や会社が生活再建できるように今一度被害を想像して、備えることの質を少しずつ向上させたいと思います。考えるポイントを絞ることで今まで見過ごしてきたことが発見できるかもしれません。

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by AKIO_TAKE | 2017-11-18 10:26 | 防災

災害に備えるというと

災害はライフラインのほとんどを破壊してしまうので、災害に備えというと、食糧や水の備蓄や救助機材の設備などと考えがちです。もちろん必要なことではありますが、しかし、多くの被災地が教えてくれるように、まずは普段のコミュニティの共生力があるかないかということに集約されていく・・そうしたことが防災の備え、災害への準備だということができます。

そしてもう一つ忘れてはならない事。
災害発生後「自分が活動不能になる事」・・
つまり、自分が負傷したり、亡くなってしまうなど、自分が居なくなったことを前提に考えておくことが防災の本質とも言えます。

例えば、会社経営者が死亡したり、遠くへ出張などしていた場合、様々な事柄の判断は誰が行うのか。判断順位を普段から決めて、そして、社員や社員の家族の生活を続けていくには、どのような情報を収集する必要があるのか。そうしたことを日常的に訓練し、いざとなったら「あなたが指示するんだよ」という意識を染みこませておくこと。その心持は平時の事業にも良い効果をもたらします。





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by AKIO_TAKE | 2017-11-17 18:40 | 防災
11月14日 どうすればいいの?に続き・・

講師の方は東日本大震災当時、内閣府に出向していたそうです。その職場で一番強く感じたことは官僚の優秀さと情報提供の的確さと素早さで、被災状況に合わせ、被災地にはどんな情報が必要なのかを判断して情報を提供したと仰っていました。

ただ、情報を受け取る側の基礎自治体は想像をはるかに超える被害を受けており、情報を受取り、それを適切な住民に届ける作業が出来る状況ではない。そして送られてくる情報はNPOや銀行、リース会社、保険会社からも届けられたそうです。確かに、被災者支援という観点でいえばとてもありがたいことではあるものの、しかし肝心の基礎自治体が処理できる状態には程遠く、完全に容量オーバーだった。漏斗に情報を懸命に送り込んでいる、そんな状況だったのかもしれません。

この話を聴いていて思ったこと・・
例えば、自然災害債務ガイドラインを参考にしてくださいと言われても、このガイドラインがどんな内容なのか、タイトルだけピンとこない方が多いかもしれません。でも、被災者生活再建支援制度は、なんとなく、被災した私を支援してくれるかなと思うかもしれません。勿論、言葉をどう感じるかは千差万別ですが、人は知らない言葉はスルーしてしまう、という癖があります。

情報は相手が理解しなければ情報とは言えません。日頃から伝え、理解してもらう工夫を考えること自体が防災活動になりますし、事業活動でも安全管理体制を築く礎ではないかと思います。

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by AKIO_TAKE | 2017-11-16 06:05 | 防災

どうすればいいの?

甚大な自然災害に遭遇したとき、まずは(1)命を守る行動を、そして(2)救助・救援が来るまで生き延びる。つないだ命をさらにつないでいかなければならない、そのためには(3)家庭を守り、生活を立ち上げなければなりません。これまでの自然災害の教訓から(1)(2)は重要な防災意識・行動には間違いないけれど、すぐに(3)をどうするのかという現実が眼前に立ちはだかる。そうした事実を東日本大震災後の数十万件に及ぶ相談からあきらかとなり、今後の防災・減災行動指針に取り込むことが重要と唱える弁護士が講師の人権啓発講演会に参加してきました。

自然災害で一瞬にして家も仕事も家族も失った被災者が一番多く弁護士に向けて発する言葉は「これからどうしたらいいのですか?」という問いかけだそうです。被災状況、地域、家族構成によって災害の規模や精神的なダメージも大きく異なることから、実際には「どうしたらいいのですか?」と問われても応えられないのが本当のところ。でも、聞き出してしまった以上、とにかく一つでも良いので確実な情報を与えて差し上げることが最も重要。絶望感に苛まれる被災者に、とにかく少しでも先が見通せる情報を与えること・・防災は事業継承にも大いに役立つ学びです。しばらく分けながら投稿していきたいと思います。



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by AKIO_TAKE | 2017-11-14 23:22 | 防災

大雨に圧倒されながら

台風の接近による風水害対策の為、消防団に2号配備が発令され、22時頃から消防団器具置場で待機。24時過ぎに自宅待機に変更となったため、器具置場周辺の安全を確認してから徒歩にて自宅へ・・・消防団の器具置場まで歩いて15分~20分程かかるので、時折激しく降る雨の中では傘はあまり効果なし。帰路、他の分団の消防団方たちにもすれ違い、雨合羽と懐中電灯の装備で巡回していました。
消防団も御多分にもれず高齢化が進行中。こうやって「見回りしてきましたー」とSNSで発信する人は少数です。

折しも、昨晩は衆議院総選挙の開票日。国民の判断が下された深夜、叩きつける雨音のなか、陰日向なく地域に仕える方が報われる社会につながるよう願いながら自宅へ戻りました。

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by AKIO_TAKE | 2017-10-23 13:44 | 防災