まだまだ実践力不足!!

a0259130_9503417.jpg

 芳子は食を通して日本の自立を考え、自分たちが食べるものは自国で賄う必要があると考えてきた。地球規模の異常気象や人口問題などで、食料輸入が困難になる時代が迫っている。そのため、モノを大量消費する西洋型の文明から転換し、「この国が持つもの、持たざるもの」を識別し、分際をわきまえることを説く。(映画「天のしずく」イントロダクションより抜粋)

昨日、鎌倉在住の料理家 辰巳良子さんのドキュメンタリー映画「天のしずく "命のスープ"」を観てきました。
芋の葉から滴り落ちるしずくの美しさがとても印象に残る映像から始まるこのドキュメンタリー、心に響くことがたくさんあって、上手に言葉に言い表せない、そんな心境になります。

辰巳さんとのかかわりある人物の中でも辰巳さんのお母様とのエピソードにはホントに感動します。

料理教室で、生徒さんたちに「野菜がまごつかないヘラの使い方をすること」という言葉を辰巳さんが投げかけます。予告編で流れていたこの言葉にとてもひきつけられ、どんな使い方をするのだろうとそのシーンを楽しみにしていました。そして、スクリーンから返される答えは、改めて自身の想像力の乏しさや見識の浅さを認識させられるものでした。

こどものころに体を洗ってもらった記憶・・・いろんな人に体を洗ってもらった。
いきなり頭から水をかける人、足を洗っていたかと思うと急に手をつかまれたりと、温かい湯にふれながらほっとするひと時のはずのお風呂なのに、いろいろな洗い方に戸惑って落ち着かない。でも、母の洗い方は次にどこを洗ってくれるのか、心の準備ができている。

野菜もおなじ・・・。ヘラで押されて、次は手前に引かれるのだろう、と野菜の気持ちをなってヘラを使いなさい。(映像はここで留めていましたが)、きっと、そうしたヘラの使い方をしなければ素材の大切さをいくら説いても、素材は活かされない。

「ヘラの使い方」というテクニックではなく、本当に素材を活かそうとおもっているか、ヘラの使い方ひとつで、その人の心が鮮明にわかってしまう。料理だけでなく、生活する中でいろいろな事柄にあてはめられることができる教えだと思います。

このシーンだけでなく、料理、とくに一口のスープに対する深い想いが全編を通して響くドキュメンタリーです。
"手をかけることは相手を尊重すること" 深い悩みを伴いながらだと思うのですが、もっともっと実践していかなければと心身ともに奮い立たせてくれる映画です。
[PR]
by AKIO_TAKE | 2013-05-26 11:07