人気ブログランキング |

寄り添う

寄り添う_a0259130_22423851.jpg

映画に対して、造詣が深いわけではありませんが、予告編を見て、映画館へ行って限られた時間のなかで制作された作品を、目を凝らして観る。表現の意図はなかなか一度観ただけでは汲み取ることができないけれど、映像はもちろんのこと、四方から届くサウンド、シアターに漂う空気、ただただ没頭できる・・そんなひと時を楽しんでいます。

モノクロ映画「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」

一言でいえば、老いた父親に親孝行する次男との話。このふたりに母、長男を交えた四人家族、親せき、昔の顔馴染みの面々が人間のありさまを演じる、ささやかな物語。

平坦な物語だけど、モノクロ映像にしたことで、かえってひとつひとつのシーンが雄大で深みのある映画に仕上がっている感じ。なにより、モノクロ映像は目にとても優しいのでつかれない。

映像では、廃墟となった生家の壁に残された小さな手の跡が、言葉では「アルツハイマーですか?」の問いに、「人より言葉を信じやすいので」と返答した次男の一言が印象に残ります。
そして、無口で介護室施設に入るべきと設定された老いた父親の「なにかを残したかった」の一言には、思わずウルッと・・・。

なんだかまっすぐ帰る気にはなれず、上映館からは歩いて10分足らずなので毎月の命日に訪ね、かつ、七回忌法要を終えたばかりですが、亡き父親のお墓に立ち寄り、私の家族と姉妹、奥さんの実家の平穏を案じてきました。

そして、口うるさく父親をののしったりするものの、いざとなるとちょっと下品な言葉でいとも簡単にその場をしきってしまい、家族を守る母親の凄味も随所で描かれている作品。

ほのぼのと心に沁みる映画でした。そういえば、今日は母の日です。
by AKIO_TAKE | 2014-05-11 22:44 | movie