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day after day & 武松昭男のphoto日記

分別の達人とは

一昨日、平成27年度保健委員会の活動テーマが「リサイクルを考える」という事から、リサイクル出前講師を市立中学校でさせていただきました。委員会所属の生徒のみなさんが「ゴミ分別アンケート」を作成、調査し、結果発表した後にお話しさせていただく、とてもリアル感溢れる中での機会です。

そうした機会だったので、いつもより時間をかけて分別の目的のことをお話しさせていただきました。私の仕事では、次のような質問を頂くことが多いです。
質問 「ちょっと教えくださ~い、窓付き封筒の窓のフィルムは取った方が良いんですか~?」
回答 「はい、窓のフィルムの素材は「紙」ではありませんから剥がして燃やすごみとして出してください」

きちんと分別しようと、リサイクルしなきゃと質問していただいているので、私も納得していただけるようお応えします。同時にこうした質問が減っていくことを目標にしてお話をさせてもらっています。

なぜなら分別は、あくまで手段にしか過ぎません。分別の目的は原材料を製造メーカーに提供することです。上記の質問でいえば、窓付き封筒を再び「紙製品」として利用できるように分別するわけですから「紙」以外のもの、つまり、フィルムは紙ではないので「紙製品」には戻らない。したがって、フィルムは剥がして燃やすごみとして出します。目に映る行為は、紙とフィルムを分けていますが、行為の内容は「紙」の原料をつくっているのです。そこを、どれだけしっかりと伝えられるか。手段と目的が混在しないようにしていただくことが私の仕事ですし、目的がハッキリとわかっていれば質問は少なくなります。

そんなわけで、同じ分別するのなら、ただきれいに分けるより、分別の目的をちゃんと意識してやった方が、精度の高い原料を創りだすことができるわけで、その状態を「分別の達人」と呼んでいいかもしれません。一昨日も、うまく伝わったかなと、話を終えた後はいつもそんなことを考えちゃうのですが、少しでも若い方たちの一助になればと思います。

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by AKIO_TAKE | 2015-10-09 16:33 | work