人気ブログランキング |

昔は木製だったね

「もう楽器をつくる木材って、今の在庫分くらいしか無いんですよね。」

先日のかんきょう文化祭で「環境を音で感じよう!」をテーマに、風・水・光をイメージした音と音楽をマリンバやスチールドラムなどで披露してくれた「パーカッション★ワールド」代表が打ち合わせの時につぶやいた言葉。


昔は木製だったね_a0259130_21022404.jpg
パーカッション★ワールド


下手の横好きでギターを弾きます。まぁ正確に言うと長年所有している、という表現が適切なのですが。そんなわけでギターには関心はあり、そして環境関連の仕事もしているので、ギターに使う木材の枯渇という話題もかなり前から関心がありました。昨年、ライブハウス横浜セブンスアベニューで開催した、音楽×環境「対バンやろうぜ!」もライブを通して木材の枯渇や木材の代替えとなる新素材に関心が高まっていけばいいなという思いからスタートしています。

先日、本屋さんで1969年創刊の音楽雑誌「YOUNG GUITAR」を購入。だって特集はギターと木材ですからね、これはもう即レジ行きです。それにしても買ったのは何年ぶりだ? 高校生の時は毎月のように買っていた記憶がある。


昔は木製だったね_a0259130_21030255.jpg

「YOUNG GUITAR」によれば、そもそも楽器に使われる木材は、木材消費産業の中では最も贅沢な消費構造(良いとこ取り)で、使われる量は建築や家具から見れば微々たるものながら、資源枯渇の影響は大きいようです。
一般的にエレキギターのボディ材と言えば、アルダー・アッシュ・メイプル・マホガニーあたりがカタログ等でよく目にするのですが、定番以外の珍材まで含めると60種以上あるのだそうです。これにはちょっと驚きでした。ギターに使う定番材が入手困難になる一方で、高級家具の売れ行きは低迷しているので、楽器の木材市場に比べて家具の木材市場では面白い材が余っている状態なので、定番材以外の代替品として楽器にも採用され始めています。

エレキギターの成り立ちは、1936年頃、アコースティックギターのボディにピックアップを取り付けたギターを使い始めたジャズギタリストがエレキギターの事始めとされています(他、諸説あり)。ただ、一般的には世に登場した形状で今も販売されているフェンダー「ストラトキャスター」やギブソン「レスポ―ル」が登場した1950年代初頭が、エレキギターのはじまりという認識で親しまれているのでいないでしょうか。1960年代には、はやくもプラスチック製のエレキギターが登場していますが定着するには至っていません。

ただ、木材の資源枯渇は確実に近づいていますし、テクノロジーの発達によって音楽の志向や音作りも変わっていくことでしょう。紙とフェノール樹脂を何層にもわたって交互に重ねた人口素材やサトウキビやトウモロコシの廃棄部分から抽出した成分を木材に圧力をかけながら浸透、加熱、乾燥させ細胞蘇生を永久に変化させ、針葉樹を広葉樹にする技術など、人工的な処理をくわえた材の紹介もされています。

「そういえば、昔ギターは木製だったよね」と、そんな談義をする日がいつかやってくるのでしょうか。


by AKIO_TAKE | 2021-04-04 22:34 | 環境