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day after day & 武松昭男のphoto日記

Gift from the earth

漂着ごみの影響で「キュッ」と音が出る「鳴き砂」が危機に瀕している、と本日の日経電子版が伝えています。


心地よい音色の鳴き砂が、国内の各地の砂浜で鳴らなくなっていることを知らせるもので、その原因として漂着ごみの量の多さではないかとしています。地元の住民たちが懸命に漂着ごみの除去に務めていますが、残念ながら漂着するごみ量は努力をあざ笑うかのような状態なのだと思います。

記事に取り上げられた京都府京丹後市の琴引浜は、日本海に面する全長1.8㎞の白砂青松野景勝地で、国の天然記念物・名勝にも指定されている美しい浜。
浜を見渡すとお菓子の袋やペットボトルが至る所に散乱し、日本国内で排出されたごみに加え、韓国やロシア、中国から漂着した思われるごみが混在しているようです。

今年に入り、ロシア語が書かれた注射器を、多い時で1日300本以上を回収する状況に。かつて40ケ所以上あった鳴き砂の海岸線ですが、2002年以降の調査で「音がしなくなった」「鳴りにくくなっている」との報告が10ケ所以上から寄せられているそうです。京丹後市は砂を篩う機械を導入して対応しているようですが、漂着及び処理する量が多くて間に合わない。

調査機関の報告では、異変は漂着ごみだけではなく、海流や海に繋がる河川の状況変化も一因となっている可能性があると指摘しています。6月4日投稿「悩ましいけれど」の結び同様、河川に入り込まないよう、しっかりとごみ箱または分別ボックスに入れることを徹底していくしかありません。

心地よい音色は未来の子供たちからの借りものです。


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写真 : 横浜市金沢区の海岸線 (出典 AC写真)


by AKIO_TAKE | 2022-06-10 15:34 | 環境