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day after day & 武松昭男のphoto日記

二者択一はリスクあり

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あるSDGsに関するイベント会議での出来事。

SDGsのイベントだから紙のPRチラシは作成しない方がいいのではないかという問題提起。昨年スタートしたイベントで、これから毎年1回の開催を試みるイベントです。たしかにペーパーレスを推進すれば、紙の原料である木材の伐採をしなくていいし、廃棄は減り、SDGsの目標の一つでもある自然環境の保全にもつながります。たしかに、理屈はそうかもしれない。

紙によるPRをやめて、代わりにSNSを活用すれば環境にもいいし、ごみも出ないという結論に向かいつつありました。イマドキですから、紙をやめてSNSに移行すればいいじゃんと言われれば反対の声はあがりません。たしかに仰ることに大きな反論はありません。ただ「SDGsだから紙は止めよう」という言葉の使い方はしない方がいいのではと意見を述べさせていただいた。近年、SNSやメール配信など情報技術も電力消費の観点から環境問題の一因になっていることが海外の研究機関によって提唱されています。また、年1回の開催時の使用なので何十万枚という多量ではない。聞くところによると昨年は5,000枚だったので、今年は4,000枚にダウンサイズして、以降も段階的に作成枚数を減らしていく。まだ2年目でもあるのでイベントを開催しながら「どうやって継続性を獲得するか」という課題にも向かわなければなりません。

「SDGsだから、○○は止めよう」とする短絡的な思いは継続の妨げになりかねない。チラシにも「見終わったら古紙としてリサイクルに回してください」という一文を入れたり、紙の紙面でも持続可能な社会に繋がる行動を促すことはできるはずです(私が主宰するイベントにもそうした文を入れます)。

AIやデジタル化も時代の要請ですから活用していくことに反論はありません。ただ、電気を使う訳で、その発電源の一部として日本は原子力発電を今後も採用します。耐用年数を過ぎた炉もあるし、使い終わった放射性廃棄物の保管と処理を考えると、やはり、解決すべき課題があるとは言え、自然エネルギーの導入を進めていくことが良いと思っています。世の中で、唯一ごみとして処分できない放射性廃棄物の今後の排出は少しでも減らす。ごみとして処分できないものを、これ以上多量につくることは持続可能ではないと思うからです。

紙なのかSNSなのか・・正解はどっち、という二者択一論は従来の「入口論」で終わってしまい、イベントをやることが目的になってしまう危険性があります。SDGsを掲げるならば入口から出口までを考え、自分たちのイベントの目的、目標にあったものを選択していく。モノを決めていくのは繊細な作業です。

写真 AC写真 STORYさん

by AKIO_TAKE | 2022-08-02 23:01 | look/gaze