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day after day & 武松昭男のphoto日記

仕掛け

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7日(日)のTBS「かっちりマンデー!」、この日はテーマは農業1億円プレイヤー。
少子高齢化や食材のグローバル化で農業従事者は減少していく一方で、そんな状況でも仕掛け次第で農業分野の1億円プレイヤーがどんどん生まれ、その代表的な3名の仕掛けを紹介していました。

再生資源業(古紙)の事業者をサポートをしている観点から、共感あり、参考になった回でした。それはサツマイモをペースト状にして販売した途端、売り上げが上がった農家さんの「農家はみんを自分の農作物の値段をつけられない」の一言。収穫したサツマイモを加工せずに市場に入れると「みんな同じ値段」となりますが、加工してペースト状にすれば自分で値段を付けて売り出せる。

再生資源業(古紙)も集めた資源物を問屋さんへ売却して事業を成り立たせていますが、売却値段は古紙を新たな紙製品を生産するのに、原料として必要なのか、必要ではないのかの需要量や、その時の社会状況・経済状況によって価格が決められます。いわゆる市場変動価格制と言われるもので、自分たちで集めた古紙を自分が希望する値段で売ることはできない仕組みになっています。小規模事業者、中小企業でも小規模事業者の定義にちかいの規模の事業者に、これまでの流通ループから外れることは相当リスキーなことであり、安易に薦めることはできない。

かつて、再生資源業界の社会的向上(労働条件・賃金など)を目指していた私自身が、モチベーションを保つために自分に投げかけていた「自分で値段をつけられない」という言葉。

インターネットは新聞紙を激減させましたし、雑誌、書籍、月刊誌も20年程前から減少を続けています。オンラインに紙は吸い込まれていく現象は、残念ながらこれからも「お見込みの通り」と言われていますが、それでも紙のチラシやカタログなど、紙の一覧性や保存性の高さは今後も健在と予測されています。実際、アメリカではカタログの郵便量も復活しているので・・

高度成長期のように黙っていても、紙媒体の使用量が右肩上がりを続ける時代は訪れないと思います。この状況は、集められる古紙の量も減少する事実ですし、もはや「回収量」の多少で勝負する時代は跡形もないことを示しています。だいぶ前から跡形もなくなることは想定しながらも、仕掛けを見出すことに難儀している現状が横たわっていることも事実。視野が広がるように物事をもっと別の角度から捉えられるように、思考の幅をさらに増やせるように、そして事実だけを見て余計なことは考えずに、そんなことを伴走させていただきながら挑んでいくことを後押ししてくれたテーマでした。


by AKIO_TAKE | 2022-08-09 18:27 | work