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day after day & 武松昭男のphoto日記

どう応えていくのか

協同組合の目的は、相互扶助の精神に基づいて組合員のために資する事業を行うことですが、社会情勢の変化に合わせ、街として公共の施策に貢献する具体的な施策の保有も当然ながら求められるイマドキ。

そうしたことから、2月24日、横浜中華街発展会協同組合として、「レズビアン(L)」、自分が男性で同性を好きになる「ゲイ(G)」、どちらの性別も好きになる「バイセクシャル(B)」、自認している性別が身体構造上の性別と合致しない人を指す「トランスジェンダー(T)」、自らの性のあり方について、特定の枠に属さない人、わからない人等を表す「クエスチョニング(Q)」など、性的少数者と表現される方の現状を学ぶ機会として「LGBTQの基礎知識」と題したセミナーを開催しました。

よりリアルなLGBTQの現状を窺い知るため、講師には自分はどの性なのかという認識をカミングアウトしている方にお願いしました。そもそも、LGBTQと括って考えることが良いことなのか、それとも悪いのか・・それすらも分からない状態でしたが、知っていれば相手を傷つけずに済むのであれば知っておけばいい。

コロナ禍も収まりつつある中で、いまは外出制限の反動や旅行支援施策で中華街にも多くのお客様がお見えになっていますが、それに甘んじてしまわないようにと企画してみました。また、性的少数者と表現される皆さんは旅行の頻度や消費額も高く、その市場規模は約22兆円と試算され、大きな市場であるという分析もあります。今のうちに、でき得るサービスを身につけておくことは観光地としての一面を併せ持つ中華街のにぎわいに欠かせない要素です。

日本は先進7カ国首脳会議(G7)の中で、唯一同性婚を認めていません。同性婚については今後日本国内でも大きな議論になっていきます。性的少数者の皆さんは、差別や暴力を受けることなく安心して過ごせる「LGBTQフレンドリー」な旅行を望み、同じ場所を繰り返し訪れる傾向があると言われています。いつもとは違う場所で「自分自身でありたい」と願う人々に、横浜中華街はどう応えていくのか。

はじめの一歩、有意義なセミナーになったと思います。

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by AKIO_TAKE | 2023-02-27 21:37 | work