人気ブログランキング | 話題のタグを見る

day after day & 武松昭男のphoto日記

温暖化に負けない<緑>のインフラ


「自分が居ない世の中 思い遣るような人間(ひと)であれと」・・サザンオールスターズの新曲「 Relay〜杜の詩」にある言葉、素敵です。
Official Music Video https://www.youtube.com/watch?v=zaGAfo_yJLI

温暖化に負けない<緑>のインフラ_a0259130_21465867.jpg

いま、22時少し前ですが9月になってはじめて窓を開け、夜風だけで過ごしています。今年の夏はホント暑かったし、来年以降も酷暑の日が多くなっていくのだと思います。さて、この本で扱っている街路樹は、道路敷地内の公共用地に植えられた樹木を指しています。温暖化やヒートアイランドの激化を受けて、欧米の多くの都市は道路だけではなく都市全体で樹冠被服率(緑被率と同意語)を増やす取り組みが進んでいます。

樹冠とは、枝や葉の茂っている部分のことで、樹冠が広がることで強い日差しを遮る範囲が広がって緑陰効果が大きくなって夏場を涼しく、冬は土壌から水分が蒸発し、街の保水効果に貢献します。樹冠で覆われることによって、雨水を地中に浸透させ都市洪水を緩和し、電力の削減、大気冷却、野生生物の生息空間確保、社会的・教育的機会の促進などいろいろな効果があると言われています。

また、人の心拍や目の動き、脳波を調べると、コンクリート構造物のちかくでは緊張し、樹木の枝葉でそれらが和らぐことを示した実験結果があるとのこと。樹冠が大きいと生理心理的なストレスも緩和される・・心理的にも良い影響をもたらす街路樹は、都市には必要不可欠な存在なのですね。

江戸の町割りにも少し触れていて、江戸では通りの先に富士山や海(江戸湾)が見えるように綿密に計画され、統一美を基本とした19世紀のパリの都市改造にも劣らぬ景観をつくりだしていた。ここを読んで、横浜市中区の山下公園前のイチョウ並木を思い出しました。街路樹の先にみなとみらい地区のランドマークが見えます。

温暖化に負けない<緑>のインフラ_a0259130_22222993.jpg

この本で知ったのですが、日本の近代街路樹の発祥は1859年の横浜開港に伴い、1867年に馬車道(現横浜市中区)に植えられたヤナギや松なんだとか。

温暖化に負けない<緑>のインフラ_a0259130_22284485.jpg

街路樹が現在法律の中でどう扱われているのか、正しい生育方法を知らずに、また近年は落ち葉苦情によって簡単に伐採されてしまうのか。
都市に無くてはならない街路樹と、これからも同じ街で時間を共にしていくにはどうしたらよいのか。そのための提言もある一冊です。

多彩な役割をしてくれる街路樹のこと、もっと勉強したくなりました。

出版社 ‏ : ‎ 岩波書店
発売日 ‏ : ‎ 2021/8/10
単行本 ‏ : ‎ 88ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4002710505
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4002710501

by AKIO_TAKE | 2023-09-24 22:37 | book