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2016年 10月 01日 ( 1 )

環境汚染は長期に及ぶ

規制をクリアするために違法ソフトを用いて試験データを偽装、また、道路走行中に排気ガスを削減する装置が働かないよう機能を無効化したソフトが備わった自動車を販売した、とされるフォルクスワーゲン社(VW社)の排気ガス不正問題。

自動車は便利で豊かな暮らしのサポートには欠かせないもの、一方で、自動車のメーカーや関連産業の技術開発によって排ガス浄化・防止装置の改善は施されていますが、排気ガスによる健康被害はいまもなお解決課題として現存しています。

環境は一度汚染してしまうと影響が長きに亘って及ぶことは、日本も経験している公害問題から窺い知ることができます。

昨年から今年にかけてVW社に留まらず、三菱自動車は燃費データを偽り、スズキも国の定めた方法と異なる測定方法で燃費データの作成をするなど、激しいメーカー同士の競争があるとは言え、自動車メーカーへの信頼を大きく損なう事件が続けて発生しました。他方、規制の作成やチェックは国が行うもの。検査方法が走行の実態に即していない中での規制がこうした不正を産み出してしまう背景もあるとされています。こうした事案をうけ、なぜ不正事件は起きたのか、ディーゼル車とは、浮遊性粒子物質の危険性とは、を考察した一冊です。

印象的だったのは、様々な技術を試行錯誤してきた結果、環境基準値もクリアし、大気汚染が改善されているのにぜんそく患者が増え続けているのか、ということ。浮遊性粒子物質の健康影響は汚染を受けた親の遺伝子が化学装飾され、その変化は蓄積され、子どもに伝えられることを裏付ける研究が最近数多く発表されているのだそうです。

かつての日本の公害問題も完全に解決されているわけではありませんし、海外の事例をみても、ヒトへの環境汚染の影響が疑われたり、現れたりするのは数年後、というケースがほとんどです。

ヒトへの影響が判明すれば、そこから治療という行為を長い年月をかけてしなければなりません。医療負担費用についても、日本も例外なく苦慮してきた事実です。

地球上には大気汚染が深刻な地域、国がまだ存在します。これから汚染が改善されたとしてもヒトへの影響が深刻で、人数も多くなればなるほど後世の医療負担費用は増すばかりです。

自動車は便利で豊かな暮らしのサポートには欠かせないものです。私もハンドルを握るひとりですから、日常で自動車を利用する場合は、ムダにアクセルを踏まない、タイヤの空気圧は適正にするなど、ひとりの人間でも環境に負担をかけない方法を心がけなきゃなぁと思います。

最後に、共著のひとりである杉本裕明氏は、昨年私が主宰したかんきょうセミナーの講師を務めていただいた方です。

いたずらに環境汚染を煽ってはいませんし、未来の自動車産業の発展や環境予防について考察している一冊ですので、関心ありましたら一読してみてください。

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by AKIO_TAKE | 2016-10-01 19:45 | 環境