カテゴリ:book( 88 )

繰り返しの一冊

日本は外国からたくさん食材を買って輸入している。水は、食材はじめ、ものづくりにも欠かせない。

今年も世界各地で相次いだ異常気象がもたらす、干ばつや水害などの自然災害。
日本に輸入される外国の食材産地は無事なのか・・食材の観点からの降雨は、どらかと言えば外国の天候の方が気になったりして・・。


日本では、川や湖沼などの地表水は「河川法」によって水の利権が設定された「公の水」。でも地下水には明確な決まりごとはなく、土地を所有すると、その下にある地下水は自由に汲み上げられる。外国資本の土地買収が水利権の買収と危惧される所以はこのためのようです。(出典:水がなくなる日)


さて、パーマカルチャーという言葉は、次の3つの言葉を組み合わせたもので、持続可能な農業を基礎とする永続可能な文化を意味しているそうです。
パーマネント(permanent / 永久の、永続する)
アグリカルチャー(agriculture / 農業)
カルチャー(culture / 文化)

1970年代に、オーストラリアのタスマニア大学で教鞭をとっていたビル・モリソンと大学で学んでいたデビット・ホルムグレンの二人が体系化して、実践、提唱した考え方とされ、システム思考やデザイン思考といった考え方を基礎としているとのこと。・地球に配慮する・人びとに配慮する・余剰は分かち合い、消費と再生産には限度を設けよ、この3つの倫理と12の原理から成り立っています。

年を追うごとに異常気象による被害が甚大になっていく現状に、もう一度繰り返しの一冊として選んでみました。


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by AKIO_TAKE | 2018-12-05 08:55 | book

架空の生き物

今朝の神奈川新聞読書のページに、「普通」とは何かを考えたい、のタイトルで高校生の記事が紹介されています。

中学生までとは違い、勉強もバイトも日常も周りとほぼ同じ、という環境から自分で選択する機会が増えた高校生活では「普通」が何か、についても考える機会も増えた。
その普通について多くの人が普通だと思えば普通になり、少数だと普通でなくなることもある。とても不思議な「普通」をこれから考えていきたい、という思い。神奈川新聞のこのページには日々高校生の記事が紹介されており、毎朝の楽しみの一つとなっています。


まもなく迎えるAI時代の人間像の課題として「他者と協働しつつ自ら考え抜く自立した学び」が不十分とされる議論が起きる中、

「普通」についてこれから先も考え、そして、多くの普通が明らかに「誤り」と思ったときは、勇気を出して言えるようになりたいと結ぶ一言に、ピンと背筋が伸びます。


そんな高校生の投稿に刺激されて先月読了した「コンビニ人間」を思い出しました。「普通」に生きることを要求される現代社会の中で、コンビニ店員の姿を借りて、自分なりの「普通」を演じるひとりの女性。多様性を、という言葉が多く聞かれる昨今が、答えのない「普通」という「圧力」が蔓延している証じゃないのか。そんな問いを投げかけるコンビニ人間。

中高生を対象としたフォトコンテストを主催させて頂ていますが、若い世代のストレートな言葉や表現に人生の軌道修正を余儀なくされるオトナの私です笑


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by AKIO_TAKE | 2018-12-04 10:57 | book

Try again

問題解決プロセスコーディネーター アダム・カヘン氏の「敵とのコラボーレーション」

人は感情を持ち合わせているが故、否応なしに好き嫌いやフィーリングが合わないなどの理由で気の合う者が集まり、モノゴトを決めていく傾向にあります。プライベートであっても、家族の間であっても、こうしたことはあり得ること。ただ、それが地域団体や仕事となれば気が合わなかったり、対立する方とも協働することが求められます。その状態が「仕事」をする、ということであるとおっしゃられる方もいます。いずれにしても、日常において気の合わない、対立関係にある方たちと協働(コラボレーション)するシーンは沢山あるかなーと思ってます。

著書の中で従来型のコラボレーションは、多くの場合、次のような前提が暗黙的に置かれているとしています。
1. チーム全体の利益と調和を重視しなくてはならない。
2. チームで問題が何か、解決策が何か、戦略・計画は何かに合意することをめざす
3. 他者が行動を変えなければ状況に変化が起こらない。
ビジョン、企業の行動指針なども、これらの前提があって、または沿って策定される構想や未来像となるかもしれませんね。

著書ではこの前提の疑問を投げかけ、新たな前提と行動ポイントを示しています。
改めて「自分の思い通りにはいかないことが多いのは当然」と謙虚を取り戻し、これからますます大きくなり、早い展開を見せる組織や社会の課題に、与えられた材料から必要な情報を引き出し活用する方法を知ることができた一冊です。

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by AKIO_TAKE | 2018-11-15 23:37 | book

モノ言う「ごみ」

「あーそういえば、そんなこともあったなー」と、色々懐かしい光景がよみがえった1冊。あいかわらず、無防備なごみはいろんなことを教えてくれる社会教材であり、当たるかはとても怪しいが逞しい想像力を育ててくれるのも間違いなさそうです。
同時に、著者がはっきりとモノが言えてウラヤナシイなーとか・・感心している場合じゃなくて、見習わないとなーと反省を促されたのも確か笑。

長い間、ごみ収集の作業に携わった者として「管理されなければできない恥ずかしい世代になりたくない」「治安の悪い地域の集積所は不思議と汚い」などは、「あーそう思ったこともあるー」と腰をかがめて「ごみ」を拾い集めていた頃を思い出させる一文です。「管理されなければ・・なりたくない」は「ごみ」に限らず、誰かがルールや手本を示してくれないと「知らない」「聴いてない」「なぜ、俺が?」と自発的な行動ができない体質に個人・社会問わず導いてしまったり、「治安の悪い・・汚い」は治安というよりも、街の文化水準や行動・意識様式が一目ではかられ、街の成熟度を一面だけで決められかねない風景と化してしまうなど、そんなことを考えながら作業していたことが思い返されます。

数値ーデータは調べてみないと、と思うものもありますが(※)、モノ言う「ごみ」はいつの時代も変わらないようです。そして発信する情報も変わっている模様。「ごみ」との新たな向き合い方の参考になりました。

(※)例えば、国別一人当たりの年間排出量・・平成27年度の数値(環境省発表)は1日1人当たり939gで年間換算すると約342キログラムとなります。一般廃棄物総排出量や人口の考え方が日本とEUやアメリカと同じかどうかがわからないので、比較の信頼性においては「ふむ」という程度で捉える方が良いかもしれません。


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by AKIO_TAKE | 2018-10-30 21:29 | book

スマホは910ℓ

スマートフォンをひとつつくるのに必要な水は910ℓだとか・・・
日本の食材は海外で生産されたものに依存している、ということは、日本の食材は外国の水で作られていることになる。
淡々とした文章と数値で「水がなくなる日」のリスクを訴えかけている一冊。淡々と繰り出される数値根拠はひとつひとつ自分で調べてみよう。


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by AKIO_TAKE | 2018-10-19 23:52 | book

動物らしい生き方とは

東京オリンピックの食材調達やエシカル消費という倫理的消費の概念など食に対する関心が広まりつつあるものの、その食の根底をなす一つでもあり、日本では9割の方が知らないとされる「アニマルウェルフェア」という言葉や考え方。アニマルウェルフェアは動物が意識ある存在であることを理解し、たとえ短い一生であっても、動物の生態・欲求を妨げることのない環境で適正に扱うこと、という取り組みで、簡単に言うと動物の福祉ということになるそうです。
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毎日お世話になっている卵や肉がどのようにつくられているのかを知ることで、私の命をつなぐ食材が、生産効率という視点から提供されているのか、それとも動物たちが動物本来の行動をとることができており、そのうえで食材として提供されているのか。動物の立場に立って考えられることが持続可能な社会を構築する要素のひとつであることを示唆するブックレット。私の「生きる」に直結する課題でもあるので見識を高めていきたいと思います。

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by AKIO_TAKE | 2018-09-25 05:03 | book
まもなく18時・・今日もムシムシの1日でした。今夜も大気が不安定とのこと、昨晩のようにバケツをひっくり返したような、そして轟く雷鳴に遭遇するのでしょうか。
地下鉄、地下街を日々利用するので地下街の構造に関心をもって読んでいる一冊。優れた土木技術もさることながら昨晩のような浸水リスクに直面した時に、どのように対処ればすよいのか。地下街に施されている工夫を確認しておこうと思います。

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by AKIO_TAKE | 2018-08-28 17:41 | book

気持ちを総動員する

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前回のbookカテゴリーに似たような本ですが・・最近「伝」の文字にかかわる書籍を手にすることが増えています。仕事上でもSNSで指示や伝達をするようになってから、かなりの年月が経っています。けれど、誰が何をどのような工程で行うかを簡潔に伝えきることは意外と難しいものです。言葉をこねくり回してしまうと相手にとっては推測が増えていくばかりで、推測に推測を重ねさせることはとてもリスキーなことです。「多分・・・だろう」とあいまいな状態のまま仕事に取り掛かることの末路は言わずもがな。

ショートな言葉でコミュニケーションを図れるツールはとても便利ですが言葉を軽く、そして心の内をさらけ出す前に次の言葉を提示してしまう傾向があると言われています。伝えなければならない気持ちを総動員するには言葉に変換して吐き出すことが大切です。伝える側が上手に言葉にできず、気持ちを聞き手に預けてしまうことが続くと、聞き手側は伝える側を「結局、なにも考えていないのかな」と捉えてしまうかもしれません。だからと言って、言葉を改善することだけに囚われては心の内にある「意見」をしっかりさらけ出すことができません。表面的なスキルを学ぶのではなく、自分の思い、考えを深くしなければ言葉を成長させることはできないという方針の一冊。表面的なことだけに囚われないように、言葉だけではなく、色々な事柄にも当てはめて考えることができますね。

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by AKIO_TAKE | 2018-08-27 06:30 | book

侮るなかれ!

12歳までに身につけさせたい、の吹き出しキャッチがあるので小学生を対象としたメソッド本ながら、この一冊も企業研修の問題づくりに役立ちそうです。いつものように企業研修系の書棚を見て回っていたのですが、この本は「学校教育」の棚に収まっていたもので、ペラペラめくって「あぁ、ビジネス本をとても平易に書いたものだなぁ」と、ならぶ言葉は小学生向けですが内容はしっかりと大人にも通用しそうなのでレジへもって行き、早々に読了。平易に書かれているので、あっという間でしたが本屋で感じたようにアレンジすれば企業研修にも効果を発揮できそうです。

「学校教育」の棚では、先生向けの本が多かったことにちょっとびっくり。それも今日ご紹介した本同様、専門書的な要素を踏まえつつもとても平易な言葉で書かれ、先輩先生の体験談など現役先生の心をサポートする本が目に留まりました。そうした本たちに、現場では保護者や社会が全く気付いていないことがたくさんあるのだろうなぁーと感じました。


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by AKIO_TAKE | 2018-08-16 23:04 | book

道しるべ

学問の世界で現代社会論、比較社会学等が専攻の著者 見田宗介氏。
私たちの社会はどの方向に進んでくのか、どのように新しい時代を切り開いていくのか。膨大なデータを分析して執筆された一冊。
「仕事」と一口に言っても「稼ぐための仕事」なのか「成功するための仕事」なのか、または「生きがいとしての仕事」なのか。あなたにとって仕事は、という問いかけに受け手側が思う仕事のイメージは微妙にずれている。少ないサンプルであればわずな誤差も、ちりも積もればなんとかでその誤差範囲は広がっていき、調査の狙い通りの結果を得られなくなってしまう。また「仕事」について問うにしても、異なる視点からの問いを準備し複合的にチェックすることで重心の変容を拾い出す工夫は欠かせない。

短い時間の中でのセミナーで「仕事」という大枠で問いてしまうと誤差の範囲に気づかぬまま進行し、とんちんかんな回答を導いてしまうリスクもある。そうしたリスクが発生することを再確認することができた一冊です。
そして、憲法改正の論が進行する中で、どうして戦うことや争いもやむなし、という風潮に社会が傾きつつあるのかという説明を「近代家長制家族」の崩壊事例をしている点がとてもわかりやすく、しっかりと脳内に吸収できました。後半部分は少し具体性に欠けた分、印象がうすくなってしまったかなと思いますが道しるべの参考になりました。


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by AKIO_TAKE | 2018-07-23 10:56 | book